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公益財団法人租税資料館(平成3年5月16日設立)租税資料館落成記念銘板除幕式(平成8年4月11日)
(写真出典:飯塚毅先生追悼集『自利トハ利他ヲイフ』7頁) 飯塚毅博士は、平成3年5月、私財(35億円と株式会社TKCの株式70万株、蔵書1万5千冊)を投じて、財団法人租税資料館を設立した。同資料館の設立は、飯塚毅博士と交流のあった元国税庁長官福田幸弘氏の提案がきっかけだった。 同資料館の設立趣意書には、次のように記述されている。 「租税法の研究者及び会計人として租税に関する研究と実務にその半生を捧げている個人飯塚毅は、かねてからその所有する文献が誠に貴重なもので、現在は入手不可能なものも数多く、これを一般に公開し、内外の志ある者の研究の資に供するとともに、租税法研究等に関する人材の育成を行うことを意図していました。当財団設立の趣旨は、前述の現状等に鑑み、
平成8年3月には、東京都中野区南台に租税資料館ビルが完成し、4月11日に落成記念銘板除幕式が行われた。染谷恭二郎理事長など資料館関係者のほかに、ドイツ連邦税理士会連合会事務総長ホルスト・ゲーレ博士、セビガー博士も出席して盛大であった。 平成4年からは、租税法等に関するすぐれた著書・論文を表彰し賞金を授与する「租税資料館賞」が設けられ、以後、毎年、租税法研究者に対して贈られている。 平成21年に、公益財団法人として認定されている。
公益財団法人飯塚毅育英会(平成7年12月1日設立)飯塚毅博士は東北帝国大学在学中に東京大学末延三次博士の奨学資金の給付を受け、経済的に困窮することなく、学業を全うすることができたことに、忘れ得ぬ恩義を感じてきた。 その恩義に報いるために、平成7年12月、飯塚毅博士は、私財10億円、TKCの株式150万株(後に200万株を追加寄付)を基本財産として、財団法人飯塚毅育英会を設立した。 財団法人飯塚毅育英会は、学業に優れながら経済的理由で大学進学が困難な栃木県出身の大学生及び栃木県内に学ぶ外国人留学生に対して、返還を要しない奨学金を資金援助をする制度として発足した。さらに平成15年度からは、外国の大学へ研究目的で留学する栃木県出身の大学生(3年次以上)及び大学院生に奨学資金を給付する「海外留学支援奨学制度」を創設し、給付対象が広がった。 本育英会には、飯塚毅博士の人材育成に対する願いが込められている。 平成21年に、公益財団法人として認定されている。
飯塚毅賞(平成5年7月29日設立)東京の帝国ホテルで開催された、第10回TKC全国役員懇話会において、「飯塚毅賞」の創設が発表され、「租税正義の実現を目ざす」TKC全国会の活動へ著しく貢献したTKC会員等、あるいは、優れた研究活動を行った会員等に対して、同賞が授与されることが発表された。 第1回受賞者は、TKC関信会会長、全国会顧問として長年会務に貢献した奥山素章会員に授与された。以後毎年、TKC全国役員大会において、表彰が行われている。 飯塚毅記念館(平成23年2月5日完成)株式会社TKCは、TKC全国会創設40周年、TKC創業45周年を迎える平成23年に、TKC全国会の創設者であり、株式会社TKCの創業者である飯塚毅博士の資料等を展示する「飯塚毅記念館」を設立した。 「飯塚毅記念館」では、飯塚事件の関連資料や飯塚毅博士の歴史資料により、租税法の研究者及び会計人としてその一生を捧げた飯塚毅の生き様を俯瞰すると共に、数々の展示品一つひとつから、一人の人間としての飯塚毅を垣間見ることができる。また、今となっては入手不可能な貴重な蔵書2,000冊などを公開するほか、講演会等の映像を観ることがでる。 希望者は、希望日時を株式会社TKCに事前に電話で予約することで観覧することができる。
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