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『飯塚毅会計事務所の管理文書』-3「巡回監査報告書」昭和24年当時の「巡回監査報告書」 特筆すべき管理文書は、業務の中核をになう「巡回監査報告書」、「決算事務報告書」だった。昭和24年当時の「巡回監査報告書」(写真)のチェック項目は、10項目だったが、職員が10項目を実践できるようになると、各項目をさらに分解して、項目を増やしていき、昭和34年8月の改訂第6版では、53のチェック項目まで増えていった。その後、TKC全国会が結成されると、「巡回監査報告書」は、TKC会員の共有財産として公開され、改訂を加えつつ多くの会計事務所で活用されてきた。 決算証明三表「巡回監査報告書」のほかに特筆すべき管理文書として、決算三表(「棚卸資産証明書」「書類範囲証明書」「負債証明書」)がある。 決算三表は、いずれも関与先企業の経営者と会計事務所とが取り交わすべき文書で、会計事務所側がどの範囲まで確認したかを明確に示す証拠となり、会計事務所の法的防衛に不可欠な資料と認識されていた。 飯塚毅会計事務所では、これを必ず全関与先企業と取り交わし、決算報告書に添付していた。後に「飯塚事件」と呼ばれる事件が勃発し、飯塚毅会計事務所が税務当局から、嫌疑をかけられたときにも、この決算三表が、飯塚毅税理士と飯塚毅会計事務所を守る役割を発揮した。 時代が下り、TKC全国会では、税理士法第33条2項による書面添付を実践する際は、この決算三表の添付を必須条件としている。 なお、「飯塚毅会計事務所の管理文書」は、昭和51年に製本化(平成2年に第3版)され、 以後TKC全国会会員の共有財産として入会時に提供されている。 | |||||||||||