|
読者のご支持により100号を迎えた本誌巻頭の「バンガード対談」のゲストに、就任間もない石川日本商工会議所会頭をお迎え出来たことは望外の幸運でした。
周知のように新会頭は大正14年生まれで62歳。業界リーダーである鹿島建設を率いながら、7、80歳代で占められていた財界団体トップ陣に加わり、新風を吹き込む活躍が期待されています。 今年は、竹下首相が政治生命をかけると伝えられる「新型間接税」の年。去年の売上税騒動では傘下会議所の3分の1が反対を決議、法案流産の一震源になった日商の総帥として、石川会頭がどのような手綱さばきをするかが視線を集めています。 早くからEC型間接税導入に賛意を表しながらも、「税制抜本改正を言うならもっと根本的に」と迫る飯塚毅TKC全国会会長との対談の中にその示唆がありました。(本誌編集主幹木場康治) 新型間接税は論議を尽くして-1対談者(敬称略・順不同) (いしかわ・ろくろう) 大正14年東京生まれ。故石川一郎初代経団連会長の六男。昭和23年東京大学工学部卒業。運輸省と国鉄に勤務。28年鹿島建設会長の故・鹿島守之助氏の二女よし子さんと結婚。30年同社取締役。53年社長。59年会長。60年日本建設業団体連合会会長。財界活動は35年日本青年会議所会頭を皮切りに49年経済同友会副代表幹事、53年日経連常任理事、59年経団連常任理事、60年東京商工会議所副会頭、日本商エ会議所特別顧問など。62年12月五島昇氏からバトンタッチされて日本商工会議所の15代会頭、東京商工会議所の17代会頭に就任。同時に経団連・日経連顧問、経済同友会終身幹事に。工学博士で土木学会会長でもある。 58年イタリア共和国有功勲章グランデ・ウフィチアレ受章、59年ロサンゼルス市名誉市民になり市の鍵を授与されるなど国際的にも幅広く活躍。61年藍綬褒章受章。 50代で工学博士に飯塚鹿島建設さんにはご縁がありましてね。私の福島高商時代の同級生の田中君が御社におりまして、「多少高いかもしれないが、うちが建てるものは品質が違うよ」と勧められ、本社社屋をお願いしました。おかげで、立派なのができ、海外から来る知り合いがみな感心してくれます。 石川それはどうも有難うございます。 飯塚こちらこそ。 最近、茅ケ崎の自宅敷地に建てた書庫も、引き続きお願いしました。霞が関ビル以来、「超高層の鹿島」といわれる御社に対して気が引けますが(笑)。この方も、いろいろな人が見に来ます。 石川それは結構でした。蔵書はどれくらい? 飯塚大したことありません。いま1万冊ほど入れてありますが、2万5千冊まで入るようになっています。 ところで、石川会頭は工学博士の学位をいつごろお取りになりましたか。 石川50前後に6、7年かけてとりました。 飯塚私もいま学位を請求中です。月末に監査担当の教授3人から試問を受けることになっております。 石川学部によって違いましょうが、私の場合は10人でしたよ。いついつどの部屋で審査を行う、と学内に公示され、どの学部のプロフェッサーでも参加できるのです。 飯塚ほう。 石川そこで質疑応答があるのです。論文には日本語以外に2つの外国語で概要を書いてつける。私は英語とドイツ語でやったのですが、ドイツ語専門の教授がやって来て「ここがおかしい」と。参りました(笑)。 飯塚私も今回やられるわけで、心しておきましょう(笑)。 | |||||||||||||