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(写真出典:飯塚毅先生追悼集『自利トハ利他ヲイフ』386頁)
新型間接税は論議を尽くして-3
去年、売上税になぜ反対したか
本誌PR不足といえば、昨年国会で流産になった売上税も、その気味があったように思いますが。
飯塚いや。あれはPR不足という問題ではない。案自身が成り立たない。僕は国会に呼ばれ参考人として、衆院予算委員会でその旨を公述しましたがね。
あのときは、日商さんも「基本的に反対」で筋を通されましたね。会頭は五島さんでしたが。
石川あれは1つは内容の問題ですが、法案化して国会にかけるまでの手続きや時期にも問題がありました。ある意味ではPR不足でもあった。しかし、いくらPRしたとしても、あれでは駄目です。それで商工会議所は反対したのです。
飯塚反対するのは当然です。全国の商工会議所の3分の1が決議したと聞いていますが、もっともなことです。
私は会計人ですから、法案を読んでまず、これでどういう風に会計処理することになるかと考えましたが、あれでは仕訳が出来ない。これは致命的です。
それから非課税領域が53ある。53品目でなくて53領域ですよ。
石川本でも売る店によって値段が違ってくる。一物二価。そんな馬鹿なことはない。
ただ、しからば現行税法でいいかというと、これも問題がある。
ご存じのように、シャウプ税制発足から40年、あちこちいじくり廻して随分ひずみが出ている。「クロヨン」とか「トーゴーサンピン」とかいわれるように不公平、不平等も相当目立って来ている。国際的な見地から言っても、例えば法人税や所得税が高過ぎます。
飯塚その通りです。
石川ですから、商工会議所としては現行税制がよくて、新税は悪税なりと、反対したのではありません。
21世紀に向けて、日本の財政の行く末も考え、より公正・公平な税制が提案され、国民の広い層が賛成するなら、商工会議所としても双手を上げて賛成する。そう表明しています。
飯塚そういうふうに根本から考える必要がありますね。
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